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2010/02/02

80周年記念の記念事業報告

母校が大正9年に創立されてから、平成12年に創立80周年を迎えた。母校は80周年という長い年月における文明の発展並びに社会の変革の中にあって、幾多の変遷を経て今日を迎え、その間実業教育の先駆者としての先輩を輩出し、社会の要請に応えまた貢献してきたところである。そこで、80周年にあたり同窓会も積極的に参画して記念事業を企画、推進することにより母校並びに同窓会の発展を期するべく、平成10年より80周年記念事業委員会を設置して、具体的事業の計画立案をすると共に常任委員会及び総会に諮り決定されたところである。
そこで決定された事業計画は次の通りである。


1.記念総会の開催

これまで総会は、毎年5月の第3日曜日に母校において開催して来た。その伝統と異り平成12年5月28日(日)にザ・リッツ・カールトン大阪において開催した。これは、これまでの総会としては考えられない企画であり、想像以上の参加者を得て成功した。
その詳細は後述する。



2.記念ゴルフコンペの開催

平成12年10月26日(木)吉川カントリー倶楽部で開催した。参加者は75名を数え、上は旧制21期を初めとして下は新制19期までが、和気藹々としてフェアウエイにそしてプレー後の宴会に相集い、同窓生としての親交を深めた。
これまで、同窓会役員を主体とした小さいコンペは開催したことがあるが、全体を対象としたものは初めてである。初回にしては、それなりの人数で良く参加されたものと思われ、今後の開催も期待されるところである。
コンペはダブルペリア方式により行い、優勝は新制16期の布袋茂氏であつた。参加者の一番多数の期は、新制8期で16名であった。これは、新制8期が青芝会を結成し、毎年コンペを開かれていることもあるが、寄付金収集にも発揮された団結力(寄付金提供者数が期として最高であった)と同窓会に対する熱意の現れとも取れるものである。

3.記念名簿・記念誌の発行

記念名簿

名簿の充実は同窓会にとって最も大事な事業の一つであり、これまでも日常的に改訂をしておったが、今回周年事業として多くの方の協力をえて改訂版とした。卒業生の住所を把握するだけでも大変なことであり、それらは各委員各位の努力の結集と言えるものである。
デザインもA4サイズに変え字の大きさも大きくして読みやすいものとした。唯、何時ものことながら出版費用の捻出は並大抵なものでなく、今後いつ頃まで継続できるのか、今後の課題とされているところである。

イ.80年史の刊行

同窓会にとって、母校並びに同窓会の歴史を、残しておくことは重要なことである。そこで、記念誌委員会を早くより立ち上げ検討した結果、学校側にあっても記念誌編纂を企画されていることから、屋上屋を重ねることを避けて、協力してもらえる部分については、その協力をえて作成することとした。その結果、80年史としての貴重な記録が綴られ、また応時の写真が掲載された力作となっている。これにより創立当時から戦前戦中を経て戦後の新制へと継がれ、そして校舎も広小路より久太郎町への変遷が記され、母校のソフト・ハードについて万遍なく配慮がなされたものとなっている。このような記念誌は、これまでにない充実したものとなっている。

4.情報機器の整備と情報システムの構築

先日来IT革命と世間で取り沙汰されておるところ、同窓会は既に何年も前から、時代を先取りして事業計画に入れ、ホームページを初めとして、多方面にわたる検討をして同窓会の会員各位に対する、情報提供及び情報交換に資することにより、同窓会を会員のより身近なものといしたく構想を持していたところである。
この企画は、今着々と軌道に乗せるべく、Web委員会を設置して具体化しつつあり、手始めにホームページを開設した。ホームページは、情報提供と情報交換の場として、より多くの会員より、アクセスされるよう充実したものとしての開設を考えておる。そのためにも、会員各位の貴重な意見を求めながら会員全体のもになるよう育てていきたい。
そして、情報システムは、ホームページに止まらず名簿の作成、名簿の検索、同期会の利用等に使えないか検討しているところであり、その利用には楽しみなものが予想される。そればかりか、その利用は、若い同窓生の思考、生活態様にもフィットし、同窓会を変容発展させる事になるのではとの期待を膨らませている。
情報機器による情報伝達は、ともすれば人と人との温もりある交際を否定するかのような印象を与え、パソコン等機器の利用の煩わしさ等から毛嫌いされる節があるが、その何れもが、決して事実ではないところである。
即ち、情報量の大きさにより、より親密なまた新しい交際も増加させるものであること、シリコンバレーの例に見られるとおりである。つまり、シリコンバレーのような先端を行く事業者間でさえ、より多くの人なり企業が一カ所に集結している様を描き、まさに人間臭いつき合いを求め、機器のみの情報交換では満足できないことを物語っているものである。
従って、同窓会も情報の提供あるいは情報の場の提供により、より接近した会合であるとかイベントの開催により、同窓会は勿論同期会にも好影響を与えることが期待される。
また、機器の煩わしさも今後の機器の開発発展により、単純な操作によりアクセスを可能とすること請け合いであり、それほど遠い将来でない時期に解決されるところである。

5.財政基盤の確立

募金の当初目標は、1,500万円であり、その目標も到達できるのかを懸念しながら同期会並びにクラブOB会等に呼びかけるべく、多数の方に記念事業実行委員会の委員をお願いして収集活動をした。

その結果、広告料112件  金 5,887,000円

寄付金967件  金12,345,765円

合計金     金18,232,765円

金額が目標額を大きく突破したことに驚かされるが、それ以上に1,079人もの方に協力していただいた事は正直驚きである。これは、卒業生の1割近くの人であり、卒業間近の人の事を考えるとき,如何に多くの人が同窓会にそして母校に関心を寄せ、それらの発展に腐心されているかをひしひしと感じさせるところである。それら会員の意識を結集結実させる方途を、常々アンテナを高くして探り具体化を図ることが、同窓会に求められている事を意識しなければならないことである。
因みに期別の寄付金状況を報告すると次の通りである。

期 別 件数 金 額 期 別 件数 金 額 期 別 件数 金 額
旧職員 20 180,000 商25回 15 150,000 高15期 16 120,000
商3回 1 30,000 商26回 13 525,000 高16期 31 377,000
商5回 2 60,000 商27回 14 420,000 高17期 16 232,000
商7回 6 125,000 商28回 15 135,000 高18期 3 40,000
商8回 4 100,000 浪1回 6 50,000 高19期 5 30,000
商9回 6 70,000 浪2回 10 140,000 高20期 8 95,000
商10回 10 100,000 浪3回 15 120,000 高21期 2 10,000
商11回 17 215,000 高1期 3 65,000 高22期 19 315,000
商12回 5 80,000 高2期 15 145,000 高23期 11 160,000
商13回 19 563,765 高3期 13 170,000 高24期 5 25,000
商14回 26 463,000 高4期 27 380,000 高25期 8 170,000
商15回 27 335,000 高5期 41 1,565,000 高26期 3 75,000
商16回 51 605,000 高6期 15 230,000 高27期 2 10,000
商17回 18 150,000 高7期 29 420,000 高28期 3 40,000
商18回 21 365,000 高8期 71 865,000 高34期 2 10,000
商19回 34 1,160,000 高9期 36 1,005,000 高35期 1 5,000
商20回 34 485,000 高10期 56 680,000 高39期 1 5,000
商21回 43 400,000 高11期 22 200,000 高41期 1 5,000
商22回 25 500,000 高12期 11 75,000 高46期 1 10,000
商23回 50 595,000 高13期 16 350,000 高48期 1 5,000
商24回 24 445,000 高14期 2 40,000 高49期 1 10,000
東 珠 会 150,000 東 蹴 会 50,000
東 柔 会 100,000 野球部OB会 50,000
自動車部OB会 110,000 楽 友 会 100,000
吟詠部OB会 150,000 東商簿記会計学研究室 62,000
東商会計人クラブ 800,000 玉造校下東商会 55,000
東 京 会 50,000    


期別の寄付金額でも顕著なように、同窓会は、基本金として1,000万円程度の積立金をもっているが、今後の卒業生の減少による会費の減少、卒業生の旧・新あるいは男女等の構成比の変化等を考えるとき、将来的には同窓会収入の減少は回避できないところである。そこで、今回の募金より一部である金300万円程度は基本金として積み立てることを予定している。しかし、まだまだ将来の同窓会活動を考えるとき心もとないところである。寄付金は一時的なものであるので、今後恒常的に集める方法についても検討して行かなければならないものと思慮される。

6.学校行事に対する支援

学校も80周年記念事業として記念式典及び祝賀会の開催、記念誌の発行等を企画されたので、同窓会も後援会・PTA等と応分の負担をして協力した。
そして、会員多数も記念式典・祝賀会に出席もさせていただいた。記念式典は学校主催で学校体育館で、祝賀会は同窓会・PTA・後援会三者の共催によるもので弁天町の三井アーバンホテル大阪ベイタワーでそれぞれ挙行された。

ア.記念式典

記念式典は、式典と記念講演会をもって構成され、校長の式辞を初め市長・教育長の祝辞を頂き生徒代表の喜びの言葉も述べられた。記念講演は、帝塚山学院大学学長大谷晃一先生による「大阪学のすすめ」であった。その語り口はさすがのものであり、軽妙な中に頷かせるものがあり、やはり科学する心によるものかと思わせる内容であった。
出席者は、生徒を初め多数の来賓・同窓生・職員で、広い体育館を一杯にする盛況であった。

イ.祝賀会

祝賀会も多数の出席者をえて催され、祝宴のなか卒業生の芸能人である海老一鈴女(新42期)、青芝フック(新8期)による芸も披露され会場はおおいに盛り上がり、80周年記念を祝うに相応しいものであった。
祝賀会には、同窓会から70名を越える出席者があり、そのほかにもPTA・後援会並びに現職・旧職の先生方多数の出席により創立80周年を祝われたところである。

7.緑化事業に対する協力

80周年の募金が殊の外多く集まったことから、創立80周年を記念して大阪市の緑化事業に協力し、併せて我々同窓生の誇りとして後世に残るものをとの考えより、校歌に縁のある大阪城公園の一角に黒松を植樹するところとなった。
この企画に市会議員の山下典嘉氏(新制9期)も協力していただき、また大阪市建設局の全面的な協力を得て、具体化されたところである。
場所は校歌に因み天守閣の真南に位置し、タイムカプセルが埋められている近辺のところで、城内にあっても最も良い場所であり、植樹が実現すれば同窓会のシンボルにもなり、大阪市民としてまた関西人として充分に誇れるものである。


これら80周年記念事業として企画された事業は、順調に実行されておりそれぞれ期待した以上の成果を収めている。
これも、会員の絶大なる協力あってこそのものである。即ち、総会の参加者及び寄付金の額、何れも当初予想を凌ぐもので、母校を思う気持ちが端的に表現されているところである。これらのエネルギーが、将来にわたり継続して結集されることを期待するばかりである。

創立80周年記念同窓会総会・祝賀会

平成12年5月28日ザ・リッツ・カールトン大阪で開催した。場所は、大阪でのトップホテルであり80周年を祝うに相応しい。午後1時受付開始と同時に800余名が集まった。当初は、400名位を予定しホテルで最も大きいグランド・ボール・ルームのみの予約で十分であると考えていたところ、当日が近づくにつれ一室では到底賄いきれないことが判明し、控え室・廊下まで屏風で仕切り使用するという有様となった。
午後2時期待以上の人数が参集し、ファンファーレと共に開式となり一分間の黙祷の後、校歌吹奏と続き以下式次第により総会が行われ、続いて祝賀会となった。校歌は、80周年を記念してこれまで楽譜らしきものがなかったものを、木村吉宏氏の手により編曲されたものである。そして、演奏は東商音楽部在校生及び有志OBによるものであった。
祝賀会は、常の学校における総会と異なり、酒食を共にするもので誠に賑やかで、それぞれ存分に青春を思い、そして青春を語り、東商健児の勇姿を肌で感じ、母校及び同窓生に思いを馳せる貴重な時間となった。

同窓会総会追想

80周年同窓会総会は、永年の伝統を破り、会場も日も全く新しい発想において企画された。このような企画が提案されたのは、毎年の総会が人集めに苦労し、最近では200名足らずの会合となり、将来の姿を想うとき寒気を催さずにおれないのが現状であった。そのよう現状を憂う人が増加してきたことによるところである。この新しい企画は、一応成功裡にその役割を果たし、我が同窓会及び会員相互の力を認識し、これまでの総会以上の喜びを感じられる場を提供できたと評価される。然し、これも周年事業として一回限りのもので終われば、それまでの意味しかなく、何とか毎年の定時総会の開催に生かされる企画として花咲かせることが出来ないかが、今後の大きなテーマとなるものと思慮される。
post by ホームページ管理

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