母校だより
2019年8月5日更新
私が立命館大学薬学部に着任したのは2010年4月でした。当時薬学部の1期生はまだ3回生で、実務家教員としての私の役目は、彼らに実務前実習を受けさせて、実務実習に行くための必須のライセンスであるCBT(知識を評価する客観的試験)やOSCE(技能・態度を評価する客観的試験)に合格してもらうということでした。そして実務実習をさせるための病院や薬局に彼らを行かせなければなりません。しかし実務前実習については誰がどこで何を教えるのかが何も決まっておりませんでしたし、また彼らの実習先の確保さえできておりませんでした。まず臨床経験のあるベテランの薬剤師を探してきて嘱託講師として採用し、実習を教えてもらうことにしました。「餅は餅屋」とはよく言ったもので、これはかなりの効果を上げることになりました。以前、臨床とは全く関係のない先生が一夜漬けで覚えた調剤を学生に教えているといった話を聞いたことがありますが、そのようなことはこれから実臨床で実習する学生あるいは就職する学生にとってあまり勧められる話ではないと思います。学生に不利益をもたらすだけでなく、その道で業績を上げておられる先生方にとっても、このような煩わしいことに時間を取られていると「科学の進歩が1日遅れる」と私は考えます。さらに嘱託講師には、OSCEの評価者や、実習先への訪問指導もしてもらうこととしました。嘱託講師にとっても自分達の教えたことが、学生をちゃんとOSCEに合格させるのに役立っているのか、あるいは臨床現場で通用するのかの確認にもなるだけではなく、実務家教員以外の先生方の施設訪問の負担を著しく軽減し(学生1人につき3回訪問)、まさに一石三鳥でありました。またサイエンスコアに南棟を増築してもらうことにより、細やかな実務前実習が可能となり、OSCEの際の動線確保も可能となりました。
薬剤師国家試験合格率についての課題はたくさん残されていますが最悪というほどでもありません。しかし合格率が突出してよくないと、授業料の高い当薬学部は、優秀な学生を他大学に取られてしまい、そうするとまた合格率が下がるという悪循環になる可能性があります。卒業後の進路ですが、病院や企業に知り合いがたくさんいるので、学生を就職させるのには自信がありました。薬学部創設時は、薬学出身の先生が少なかったこともあって多くの学生が進路相談で私のところに来ました。1期生から6期生までで約80人分の病院採用の推薦状を書きました。もちろん一人につき1通ではなく複数の推薦状を書いてあげた学生もおりました。今もほとんどの卒業生の就職先を把握しており、転職した学生や結婚した学生についてもできるだけ記録を塗り替えるようにしております。
無事定年を迎えることができたのは先生方や事務の方々の温かいご支援があったからであると感謝しております。今年4月からは特任教授として立命館大学で仕事を続けさせていただけることになりました。教授会・研究科会議には出なくてよくなりましたが、授業が前期・後期1科目ずつ、実習は前期2日、後期3日そして学生の実習先への訪問指導19人と現役の時とあまり変わらず、また実務実習委員会、OSCE委員会やキャリアと行う就職に関する会議にもオブザーバーとして参加させていただいております。実習のマニュアルに記載されている緊急連絡先が、今年度も私のメールアドレスになっているため、4月以降に起こった実習中のトラブルにも前年度同様毎回対応しております。嘱託講師の任用期間は5年ですので、新しい嘱託講師を見つけてくるのも私の仕事になっております。これからも立命館大学のためにお役に立てるならなんでも喜んでやりたいと思っておりますが、案外皆様の邪魔をしているだけかもしれません。そんなとき親切な忠告をして下さる方がおられたらその方に感謝し、素直に引退いたしますのでよろしくお願いいたします。
薬剤師国家試験合格率についての課題はたくさん残されていますが最悪というほどでもありません。しかし合格率が突出してよくないと、授業料の高い当薬学部は、優秀な学生を他大学に取られてしまい、そうするとまた合格率が下がるという悪循環になる可能性があります。卒業後の進路ですが、病院や企業に知り合いがたくさんいるので、学生を就職させるのには自信がありました。薬学部創設時は、薬学出身の先生が少なかったこともあって多くの学生が進路相談で私のところに来ました。1期生から6期生までで約80人分の病院採用の推薦状を書きました。もちろん一人につき1通ではなく複数の推薦状を書いてあげた学生もおりました。今もほとんどの卒業生の就職先を把握しており、転職した学生や結婚した学生についてもできるだけ記録を塗り替えるようにしております。
無事定年を迎えることができたのは先生方や事務の方々の温かいご支援があったからであると感謝しております。今年4月からは特任教授として立命館大学で仕事を続けさせていただけることになりました。教授会・研究科会議には出なくてよくなりましたが、授業が前期・後期1科目ずつ、実習は前期2日、後期3日そして学生の実習先への訪問指導19人と現役の時とあまり変わらず、また実務実習委員会、OSCE委員会やキャリアと行う就職に関する会議にもオブザーバーとして参加させていただいております。実習のマニュアルに記載されている緊急連絡先が、今年度も私のメールアドレスになっているため、4月以降に起こった実習中のトラブルにも前年度同様毎回対応しております。嘱託講師の任用期間は5年ですので、新しい嘱託講師を見つけてくるのも私の仕事になっております。これからも立命館大学のためにお役に立てるならなんでも喜んでやりたいと思っておりますが、案外皆様の邪魔をしているだけかもしれません。そんなとき親切な忠告をして下さる方がおられたらその方に感謝し、素直に引退いたしますのでよろしくお願いいたします。
2019年7月17日更新
今年度に生命科学部・薬学部に着任された先生方です。
- 氏名
- 専門分野
- 所属学部学科名
- 着任ポスト
- 最終大学院
- 学位
- 前任ポスト
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2019年7月12日更新
2019年9月2日(月)に、立命館大学グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)の「暮らしのスマート・エネルギーイノベーション研究拠点」が主催するシンポジウムが開催されます。
【日時】2019年9月2日(月)13時15分~16時45分(開場12:45)
*懇親会 17時00分~18時40分
【場所】メルパルク京都 5階会議場A「京極」(懇親会 8階「大文字」)
【アクセス】JR京都駅(烏丸中央口)から東へ約1分
https://www.mielparque.jp/kyoto/access/
【参加費】無料(懇親会含め無料)
【参加定員】200名
詳しくはこちらのチラシをご覧ください。
ご参加くださる方はこちらからお申込みください。http://bit.ly/energy190902
なお、R-GIROは、「21世紀の持続可能で豊かな社会の構築」という研究理念のもと、いくつかの学内提案型公募研究(研究拠点形成)を実施している機構です。今回の企画には登場されませんが、生命科学部・薬学部の何名かの先生方も「研究拠点」を作り、研究を推進されています。
【日時】2019年9月2日(月)13時15分~16時45分(開場12:45)
*懇親会 17時00分~18時40分
【場所】メルパルク京都 5階会議場A「京極」(懇親会 8階「大文字」)
【アクセス】JR京都駅(烏丸中央口)から東へ約1分
https://www.mielparque.jp/kyoto/access/
【参加費】無料(懇親会含め無料)
【参加定員】200名
詳しくはこちらのチラシをご覧ください。
ご参加くださる方はこちらからお申込みください。http://bit.ly/energy190902
2019年4月20日更新
2019年4月20日更新
平成31年2月14日に岡野友信教授と木村富紀教授の退職記念講義が開催され、会場座席は学生、卒業生、教員で満席となった。
岡野先生は、平成20年に薬学部教授に着任され、薬剤師臨床教育の要としてご活躍されました。とりわけ、病院・薬局実務実習の立ち上げや実習先の確保に尽力され、就職委員として学生の病院就職にも多大な貢献をされました。そのおかげもあり、卒業生の病院就職先は、他の伝統ある薬科大学に引けを取らない、いやそれ以上とも言える実績に繋がっています。講演では、各臓器におけるペプチド輸送担体の研究や、先生がどのように広い人間関係を築いてきたかについてご紹介され、まだまだ歴史の浅い本学薬学部についての思いを述べられました。
木村先生は平成19年に理工学部教授として着任され、平成20年度からの薬学部の開設準備に尽力されました。平成20年に薬学部教授に就任されて以降は、感染症や微生物に関わる専門教育を担当されるとともに、平成27, 28年度は副学部長を務められ、薬学研究科の開設やトロント大学薬学部への留学プログラムの構築にも尽力されました。また茨木市や草津市において新型インフルエンザ等対策に関する公職も務められました。講演では、2度にわたるイギリス留学のご経験や、長年の感染症に関する研究や非コードRNAによる遺伝子発現調節の研究についてご紹介され、研究者、薬剤師の卵たちに熱いメッセージを送られました。
両先生には、平成31年度より薬学部の特任教授として引き続き教育活動にご尽力いただきます。
岡野先生は、平成20年に薬学部教授に着任され、薬剤師臨床教育の要としてご活躍されました。とりわけ、病院・薬局実務実習の立ち上げや実習先の確保に尽力され、就職委員として学生の病院就職にも多大な貢献をされました。そのおかげもあり、卒業生の病院就職先は、他の伝統ある薬科大学に引けを取らない、いやそれ以上とも言える実績に繋がっています。講演では、各臓器におけるペプチド輸送担体の研究や、先生がどのように広い人間関係を築いてきたかについてご紹介され、まだまだ歴史の浅い本学薬学部についての思いを述べられました。
木村先生は平成19年に理工学部教授として着任され、平成20年度からの薬学部の開設準備に尽力されました。平成20年に薬学部教授に就任されて以降は、感染症や微生物に関わる専門教育を担当されるとともに、平成27, 28年度は副学部長を務められ、薬学研究科の開設やトロント大学薬学部への留学プログラムの構築にも尽力されました。また茨木市や草津市において新型インフルエンザ等対策に関する公職も務められました。講演では、2度にわたるイギリス留学のご経験や、長年の感染症に関する研究や非コードRNAによる遺伝子発現調節の研究についてご紹介され、研究者、薬剤師の卵たちに熱いメッセージを送られました。
両先生には、平成31年度より薬学部の特任教授として引き続き教育活動にご尽力いただきます。
講演後に卒業生から花束を贈られ微笑む二人 (写真:立命館大学薬学部 平先生提供) |
立命化友会
(旧立命館大学応化会)
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〒525-8577
滋賀県草津市野路東1丁目1-1
立命館大学 生命科学部事務室内
TEL 077-561-2658
FAX 077-561-2659
(月・水・第2/第4金 )
9:00~16:30