母校だより
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2020年9月7日更新
生命科学部の近況報告 生命科学部長 若山 守 (平成11年着任)
本年度より生命科学部長を拝命致しました若山でございます。立命化友会の皆様には、平素より生命科学部ならびに生命科学研究科の教学・研究に、深いご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。学部・研究科を代表して、厚く御礼申し上げます。
中国武漢に端を発したコロナ禍は瞬く間に全世界へ拡大しました。本年度は、コロナ対応で始まりました。昨年度末を振り返りますと、何とか入学試験は実施出来ましたが、卒業式と修了式の開催は叶いませんでした。学生の皆さんにとって人生の節目の一つであり、門出を寿ぐ祝典を開催できなかったことは残念でなりません。また、新入生にとって大切なイベントである入学式開催も断念しました。
4月初旬からゴールデンウイークまで非常事態宣言が発令されていたため、学園全体が休校になりました。前代未聞の出来事ですが、非常事態宣言解除後に始まったWeb授業は学生、教職員ともに初体験であり、想定外のことで準備不足等により対応が後手後手にまわること度々でしたが、春学期中盤にはWeb環境も徐々に改善され、春学期はなんとか乗り切ることができました。ただし、低回生実験は、薬学部と協同して、7月後半から8月の間で、内容を圧縮し、対面で実施しました。研究室での実験も4月は完全にストップし、ゴールデンウイーク明けから密を避けるため、人数制限をしながら進めて来ました。
この間、Web講義に対する支援として、PCやルーターの貸出等のオンライン受講のための環境整備やコピー代や通信費等のサポート、さらにコロナ禍により経済活動が大きなダメージを受けてきたなかで、アルバイト先の喪失あるいは家庭の経済状況が悪化するなど困窮状況に陥った学生に対する支援など、学園を挙げて取り組んで参りました。そのなかで、募金活動におきましては、会員皆様方の心温まるご支援を頂きまして、厚く御礼を申し上げます。
すべての講義がWebを介して行われましたが、定期試験も実施されなかったことから、成績は講義への参加度やレポート等の課題など平常点での評価となりました。私の30年近い教員生活において、もちろん初めての経験でした。毎日PCと長時間睨めっこし、多くのレポート課題をこなしていくことに対して、学生の皆さんはストレスを溜められたと思います。特に、1回生は、入学以来オリエンテーションの1日しかキャンパス生活を経験しておらず、人的交流の場でもあるキャンパスで生活が送れない状況は深刻な問題として受け止めております。秋学期には、基礎演習や実験で対面授業が行われる予定なので、こうした状況は少しずつ改善されるものと考えております。
しかし、現在もキャンパスへの入構制限は続いており、4回生以上の全学生数の40%までしか入構できず、研究室での活動が大きく制限された状況が続いております。卒業論文、修士論文および博士論文の進捗に大きな影響が出ており、秋学期で、如何に挽回するかが課題です。また、すべての海外留学は中止となり、途中帰国を余儀なくされた学生もいます。本国へ一時帰国していた留学生が日本に再入国できない状況にあります。国際学会や海外大学への訪問も取りやめになるなど、教学・研究における国際交流も大きな影響を受けております。
学生の就職活動もコロナ禍の影響を大きく受けました。ほぼ全ての学生がWebを介して面接を受けたのではないでしょうか。想定外の面接方式に戸惑ったことと思います。また、自宅や下宿先に閉じこもる機会が増えたことから、気分転換を上手にはかるなどの工夫も必要だったと思います。今年のイレギュラーな就活を乗り切った学生の皆さんは、本当に良く頑張ったと思います。
そうしたコロナ禍にあっても学園として将来を見据えた歩みを止めるわけにはいきません。現在、R2030と言う立命館学園全体として10年後にあるべき学園像、達成する目標を策定しています。そうしたなか、情報理工学部と映像学部が2024年4月にOICへ移転し、新たな教学・研究を展開することが決まりました。BKCから情報理工学部が転出したのち、学生の皆さんがここで学び、研究して本当に良かったと強く思えるようなキャンパスとしてBKCを発展させていくためには、各学部が協力して諸課題に取り組まねばなりません。そうした学部を超えた協同的な取り組みを行っていくためには、その基盤となる生命科学部の将来構想が必要です。学部の独自性と優位性を再確認し、R2030の理念に合致するように新たな視点を取り入れた将来構想を練っているところです。
世の中がコロナ禍の影響により、スピーディーに一層激しく変化していく時代になります。少子化対応は、R2030で掲げている研究高度化を実質的に達成するうえで、キーになる取り組みです。今後、生命科学部が発展していくためには、学生のバックグランドやニーズに対応した多様な教育機会と学生を大学院進学へと惹きつける先端研究の提供、かつ、これまで以上に、その成果を世の中に積極的に発信し、社会から注目される存在になっていかねばなりません。今後の発展に向けて、会員の皆様方から、より一層のご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
いつになったら安心して通常生活を送ることができるようになるのか、誰も明確な答えはもっていません。もうしばらくの我慢と言えれば良いのですが、そう言えない状況です。最後になりましたが、皆様方のご健康を切にお祈り申し上げます。
中国武漢に端を発したコロナ禍は瞬く間に全世界へ拡大しました。本年度は、コロナ対応で始まりました。昨年度末を振り返りますと、何とか入学試験は実施出来ましたが、卒業式と修了式の開催は叶いませんでした。学生の皆さんにとって人生の節目の一つであり、門出を寿ぐ祝典を開催できなかったことは残念でなりません。また、新入生にとって大切なイベントである入学式開催も断念しました。
4月初旬からゴールデンウイークまで非常事態宣言が発令されていたため、学園全体が休校になりました。前代未聞の出来事ですが、非常事態宣言解除後に始まったWeb授業は学生、教職員ともに初体験であり、想定外のことで準備不足等により対応が後手後手にまわること度々でしたが、春学期中盤にはWeb環境も徐々に改善され、春学期はなんとか乗り切ることができました。ただし、低回生実験は、薬学部と協同して、7月後半から8月の間で、内容を圧縮し、対面で実施しました。研究室での実験も4月は完全にストップし、ゴールデンウイーク明けから密を避けるため、人数制限をしながら進めて来ました。
この間、Web講義に対する支援として、PCやルーターの貸出等のオンライン受講のための環境整備やコピー代や通信費等のサポート、さらにコロナ禍により経済活動が大きなダメージを受けてきたなかで、アルバイト先の喪失あるいは家庭の経済状況が悪化するなど困窮状況に陥った学生に対する支援など、学園を挙げて取り組んで参りました。そのなかで、募金活動におきましては、会員皆様方の心温まるご支援を頂きまして、厚く御礼を申し上げます。
すべての講義がWebを介して行われましたが、定期試験も実施されなかったことから、成績は講義への参加度やレポート等の課題など平常点での評価となりました。私の30年近い教員生活において、もちろん初めての経験でした。毎日PCと長時間睨めっこし、多くのレポート課題をこなしていくことに対して、学生の皆さんはストレスを溜められたと思います。特に、1回生は、入学以来オリエンテーションの1日しかキャンパス生活を経験しておらず、人的交流の場でもあるキャンパスで生活が送れない状況は深刻な問題として受け止めております。秋学期には、基礎演習や実験で対面授業が行われる予定なので、こうした状況は少しずつ改善されるものと考えております。
しかし、現在もキャンパスへの入構制限は続いており、4回生以上の全学生数の40%までしか入構できず、研究室での活動が大きく制限された状況が続いております。卒業論文、修士論文および博士論文の進捗に大きな影響が出ており、秋学期で、如何に挽回するかが課題です。また、すべての海外留学は中止となり、途中帰国を余儀なくされた学生もいます。本国へ一時帰国していた留学生が日本に再入国できない状況にあります。国際学会や海外大学への訪問も取りやめになるなど、教学・研究における国際交流も大きな影響を受けております。
学生の就職活動もコロナ禍の影響を大きく受けました。ほぼ全ての学生がWebを介して面接を受けたのではないでしょうか。想定外の面接方式に戸惑ったことと思います。また、自宅や下宿先に閉じこもる機会が増えたことから、気分転換を上手にはかるなどの工夫も必要だったと思います。今年のイレギュラーな就活を乗り切った学生の皆さんは、本当に良く頑張ったと思います。
そうしたコロナ禍にあっても学園として将来を見据えた歩みを止めるわけにはいきません。現在、R2030と言う立命館学園全体として10年後にあるべき学園像、達成する目標を策定しています。そうしたなか、情報理工学部と映像学部が2024年4月にOICへ移転し、新たな教学・研究を展開することが決まりました。BKCから情報理工学部が転出したのち、学生の皆さんがここで学び、研究して本当に良かったと強く思えるようなキャンパスとしてBKCを発展させていくためには、各学部が協力して諸課題に取り組まねばなりません。そうした学部を超えた協同的な取り組みを行っていくためには、その基盤となる生命科学部の将来構想が必要です。学部の独自性と優位性を再確認し、R2030の理念に合致するように新たな視点を取り入れた将来構想を練っているところです。
世の中がコロナ禍の影響により、スピーディーに一層激しく変化していく時代になります。少子化対応は、R2030で掲げている研究高度化を実質的に達成するうえで、キーになる取り組みです。今後、生命科学部が発展していくためには、学生のバックグランドやニーズに対応した多様な教育機会と学生を大学院進学へと惹きつける先端研究の提供、かつ、これまで以上に、その成果を世の中に積極的に発信し、社会から注目される存在になっていかねばなりません。今後の発展に向けて、会員の皆様方から、より一層のご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
いつになったら安心して通常生活を送ることができるようになるのか、誰も明確な答えはもっていません。もうしばらくの我慢と言えれば良いのですが、そう言えない状況です。最後になりましたが、皆様方のご健康を切にお祈り申し上げます。
立命化友会
(旧立命館大学応化会)
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