会長挨拶

今でも時折、思い出す風景があります。

新しい教科書を詰め込んだ重いかばんを下げながら歩いた王寺駅からの春の坂道。柔らかい太陽の光で世界がキラキラしていました。草いきれが鼻につく初夏の道々の草むら。盆地を囲む山々の色が変わりゆく秋。冬の寒い日、あたりがすっかり暗くなったなかで一緒に帰る友人の笑顔も、あたたかな記憶としてよみがえります。

母校のまわりの景色は変わっても、心の中に残る通学路の風景は変わりません。関西を離れてしばらくたった皆さんにとって「母校」とはどんな存在でしょうか。

西大和学園は設立から2021年度で35年になりました。

皆さんをはじめ、関東で活躍される卒業生はずいぶんと増えました。大学進学にとどまらず、その後の東京を中心とした社会人生活、ひいては東京から海外への転勤など、同窓会にとっても関東エリアの重みは増すばかりです。

今後も優秀な後輩たちが関東にやってきます。多様な経験と知恵を持ち寄って、公私ともに刺激しあえる仲間として、つながり、助け合っていかない手はありません。

そこでこのたび、様々な関係者の思いを受け、西大和学園同窓会の正式な支部組織として「関東同窓会」が発足する運びとなりました。

これまで主に学生有志が中心となって運営してきてくれた関東同窓会を、これからは社会人を主体に、持続可能性の高い組織に改めて運営していこうということになりました。これまでの関係者のご尽力とお志を、新たな幹事一同、うまく受け継いでいけたらと思います。

学園側からは、慶應義塾大学の「三田会」や早稲田大学の「稲門会」のような同窓会組織にしたいという大きな期待も伝わってきております。どこまでご期待に添えるか分かりませんが、同窓会本体とも密に連携し、サポートもいただきながら、微力ながら貢献できればと考えております。

皆さまのあたたかいご支援とご協力をいただければ幸いです。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

関東同窓会会長 島田 学(7期生)