支部活動
関西支部
2023年度共晶会関西支部活動報告
2023年度の共晶会関西支部総会及び懇親会は2024年3月9日にコロナ蔓延以降5年ぶりに対面形式(一部はオンラインでのハイブリッド形式)で開催致しました。2022年度のオンライン形式での開催と比べ、対面となった今回は久しぶりに顔を合わせた再会の場となり、大いに盛り上がった会となりました。今回は原田寛教授にご参加頂き、最新の大学の研究組織について触れられた後、「凝固を出発点とした材料加工 –濡れと混相流に着目して-」と題して、ご講演頂きました。鋼材を製造する際の品質造りこみが鋼材のリサイクル性に影響することに基づき、「高品質化」と「アップグレードリサイクル」をキーワードに、溶鋼注入ノズルの濡れ性が介在物挙動および製品品質へ及ぼす影響について水モデル実験を用いた直接観察により現象の解明を図られている等、最新の研究結果を交えてご講演頂きました。講演を聞かれたOBの方々との質疑応答も大いに盛り上がり、改めてものづくりに関わる技術者としての熱意、着眼点、探求心の高さを感じられ、刺激を受ける素晴らしいひとときを過ごす事ができました。
原田先生のご講演の後はオンライン2名を含む参加者21名による近況報告と、欠席者から頂いたメッセージの紹介を行うとともに、歓談を行いました。各々の方から、元気で充実した生活を送られている状況や、非常に参考となる人生の訓示やご助言などを頂きました。
会は全体で3時間程度でしたが、楽しい時間はあっという間に過ぎ、5年ぶりの対面での開催ということもあり、大いに盛り上がり、会員の懇親を深めることができました。最後は集合写真撮影を行い、終始和やかな雰囲気で会はお開きとなりました。
2024年度については、2025年3月第2週目土曜日の開催を予定しています。現在マテリアル工学科の同窓会組織が名材会となっており、共晶会の今後の方向性が議論されている中でありますが、当面は関西共晶会として懇親会は続けていこうと考えております。是非とも今年のように盛大な会としたく周りの方にもお声掛け頂ければと考えております。また、若い世代の参加が少なく年々参加者の平均年齢が上がっているのが現状です。若い世代が気安く参加でき、且つ参加する価値が大いにあるような会にしていければと思っております。皆様のご意見やご要望、今後の本会の在り方などについて遠慮なくご意見を頂けますと幸甚です。
最後に、今回参加頂いた皆様および開催にご協力頂いた共晶会本部の方々に厚く御礼申し上げます。
(共晶会関西支部 支部長 植木俊行(1998年 佐野研 修士卒) )
関東支部
令和5年度共晶会関東支部活動報告
令和5年度共晶会関東支部総会は、新型コロナウィルスの5類移行に伴ない10月28日(土)に学士会館でのリアル開催とし、オンラインでも参加できる形式としました。昨年度も翌年度(即ち、今年度)以降の本格的なハイブリッド(リアルとオンラインの併用)開催に向けての予行演習として、幹事有志は学士会館小会議室から参加しましたが、久し振りの本格的な大会議室での総会は気分一新できるものでした。恒例の大学からの現役の講師招聘は、共晶会副会長でもある国立高等専門学校機構鈴鹿工業高等専門学校(鈴鹿高専)の兼松秀行特任教授に、学士会館で参加していただきました。兼松先生には「材料表面のぬめりを測る – 国際規格と新しい材料評価及び開発の意義」と題して、約1時間の講演をしていただきました。この講演は近年のニーズに沿った内容で、当日は期待に違わぬ有意義な講演でした。総会には兼松先生を含む10名が参加し、WEBでの参加者5名も含めて先生の講演と各自の近況報告で楽しいひとときを過ごしました。
兼松先生は1981年(S56)に学部(沖研究室)を卒業され、1989年に名古屋大学で博士号を取得された後は、主に鈴鹿高専を根拠として、名古屋大学客員教授の他に米国材料学会フェロー(FASM)や英国材料表面処理学会(IMF)フェロー(FIMF)などワールドワイドにご活躍されてきました。
講演では、兼松先生の多岐に亘る知見を基に、材料表面のぬめりについて、興味深い講演をしていただきました。抗菌・抗ウイルスおよび抗バイオフィルム材料について、兼松先生の研究の集大成としてその業績が紹介され、更に各種学会での精力的な活動や全国の高専とのタイアップなどアクティブな性格そのものの活動が紹介されました。その研究成果は、新型コロナウィルス(COVID-19)対策にも適用できるなどタイムリーに活用されています。
講演の最後には共晶会の現状についてお話しいただき、共晶会の行く末についても考えさせられました。
講演の後も、参加者からの質疑応答があり、有意義な時間になったと思います。
兼松先生の講演の後は歓談に移り、参加者の近況報告となりました。久し振りのリアル開催でしたので、近況報告も以前のように臨場感がありました。参加者の中には会社をリタイアして第2の人生に踏み出されている方も多く、毎年いろいろな話を聞くことができて、そろそろリタイアにリーチが掛かっている者として参考になることも多々あります。
一方で、関東支部総会は、このところ現役世代の方々の参加が少ないのが実情です。今年度は平成14年卒の方の参加があり大いに気を良くしましたが、これを契機に今後も参加者が増えれば幸いです。この小文を目にされた関東地区(に限らずどなたでも歓迎です)在住の方は、関東支部総会への参加を是非ご検討ください。現役世代の方々の情報交換や旧交を温める場として活用していただければ幸いです。なお、例年の総会開催案内が届いていない方は、下記事務局までご連絡ください。
次回(来年度)総会の詳細は未定ですが、寒くなる前に開催しようということで10月頃の土曜日と考えています。ご都合の付く方は会場にご参集ください。また、こうすれば参加できる(時間帯・場所・会費等何でも)というようなご意見がありましたら、同様に下記事務局にお寄せください。次回すぐに反映させるのは難しいかもしれませんが、できるだけの対応を幹事会で検討していきたいと思います。
最後に、参加者の方々、また開催に協力いただいた共晶会本部の方々に、この場を借りてお礼を申し上げます。
追記:次回(今年度)総会の開催方法(場所等)は未定ですが、開催日は10月5日(土)を予定しています。参加できる方は、予定を空けておいてください。
(共晶会関東支部長 井上 茂(S56/58M 坂尾研))
<事務局連絡先>
黒岩和典(S52 戸澤研)kuroiwa779618(@)※gmail.com
((@)※を半角@にして送信して下さい)
黒岩和典(S52 戸澤研)kuroiwa779618(@)※gmail.com
((@)※を半角@にして送信して下さい)
関東支部長挨拶
楽しく参加できて有益な関東支部作り
共晶会関東支部長 井上 茂
2019年11月に、柴山卓眞氏の後を継いで共晶会関東支部長に就任しました。共晶会関東支部には立派な先輩・後輩が多々いらっしゃる中で何故私がという思いもありましたが、毎年のように幹事会や関東支部総会に参加していたので白羽の矢が立ったものと思います。支部長を引き受けた以上は、微力ではありますが共晶会関東支部のために力を尽くしていきたいと思います。共晶会会員は、圧倒的に中部地方に集まっています。そんな中で、柴山前支部長も以前のこの欄に記されている通り、関東支部の会員は静岡県東部から関東・東北地方はおろか北海道と広範囲にまたがっており、東京を含んでいるためか広範囲な産業に拡がっています。それにも拘らず、総会の出席者はなぜか比較的年齢の高い方に集中しています。
共晶会関東支部のメインの活動は、原則として毎年11月の第二日曜日に行われる支部総会です。総会の冒頭では、名古屋大学から現役の講師の先生をお招きして講演をお願いしています。講演の前半は大学の近況を話していただき、後半は各先生の研究集大成を講義していただいています。参加者は学生時代を思い出して、興味深くかつ楽しそうに講演を聴講しています。
最近3年間の講師の先生および講演テーマを、以下に示します。
· H29(2017)年度 第32回 小山敏幸先生「未来の材料デザインの革新を目指して」
· H30(2018)年度 第33回 足立吉隆先生「統合後のマテリアル工学科の現状と、情報工学と材料工学の融合研究」
· R1(2019)年度 第34回 興戸正純先生「40年間の名大勤務を振り返って」
講演の後は昼食を取りつつ参加者が歓談し、一段落すると各自の近況報告が始まります。現状では(上記のように)若い現役世代がなかなか参加していないので、どうしても話題が偏りがちになります。それはそれで共通の話題であり聞いていて楽しいのですが、折角多岐に亘っている共晶会会員の皆様がどのように社会の中で活躍しているかもっと知りたいという欲求もあります。共晶会に限らず同窓会組織は、我々の貴重な人的ネットワークの一つと思っています。たまに同窓生(共晶会会員)に会うと個人的にまたは同期の間などでは連絡を取り合っていたりすることを聞くのですが、もっと共晶会組織を活用して欲しいなと思います。
今後、若い現役世代の方々も参加するような共晶会関東支部総会になるように、支部長として力を尽くしていきたいと思います。一つの施策として、今年(2020年)の総会の講師は稗田准教授をお招きすることになっています。稗田先生は関東支部総会始まって以来初の平成卒(H16)且つ女性講師であり、若い現役世代の参加者が増えることを期待しています。その他にも、若い現役世代の方々が参加し易いようにするにはどうすれば良いか(逆に言えば何が阻害要因になっているのか)を、皆様からヒアリングして検討・対応していきたいと考えています。皆様のお力添え、よろしくお願いします。
今年(2020年)はコロナ禍が東京を中心に全国を覆い、既に名古屋での共晶会総会は中止になりました。現段階(2020年7月)では何とも予想し難いのですが、11月の関東支部総会の開催も微妙なところです。そのような中でも、関東支部の皆様とは連携を保っていきたいと思います。幹事の皆様始め支部会員の方々の知恵をお借りすることができれば幸いです。
以上
【プロフィール】1981年3月:名古屋大学工学部金属学科および鉄鋼工学科卒業
1983年3月:名古屋大学大学院工学研究科博士前期課程(修士)修了
1983年4月:日本鋼管(株)(NKK)技術研究所福山研究所入社
1996年4月:同社知的財産部に異動
2003年4月:NKKと川崎製鉄がJFEスチールに統合
2019年11月:共晶会関東支部長就任
2020年4月:東京都中小企業振興公社知的財産総合センターに転職(現在に至る)
過去の支部活動報告 令和5年度,令和4年度,令和3年度 ,令和2年度 ,H31年度, H30年度,H29年度, H28年度,H27年度,H26年度,H25年度,H24年度,H22年度,H21年度,H20年度, H19年度