私達が青春を過ごした母校薫英学園は、昭和6年6月10日大阪市東淀川区木川西之町に「薫英女子学院」として誕生しました。やがて女性の地位向上が問われる時代が必ず来ると、小川髙光、小川静枝両先生は思われ私学独自の女子教育に一生を賭けたいと考え、立ち上がられたそうです。両先生の掲げられた教育理念、敬、信、愛、の薫英精神は私達の授業の中に実践されていました。
いかなる時代であっても先ず家庭が根本にあり安定した家庭を守る女性の影響は大きく女として、母として、又仕事を持つ女性としては如何にあるべきか・・・。当時遠距離の家庭の生徒は両先生のご自宅に寮生として一緒に生活し、社会人として巣立つまでの間、さまざまな教えを受けられました。両先生は厳しさの中にも、心あたたまるお人柄であられたそうです。生徒数も増えて昭和18年4月、現在の摂津市に新校舎を設立、当時戦時下にあって、先生方や生徒達は勉強のかたわら学徒動員に駆り立てられ女性といえども大変な苦労をされた歴史が薫英にもあったと聞いています。
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