2020年

2020年

熊野古道の歩き方(その1)

昭和59年法学部卒 千足裕一
 
 同じ山登りを趣味とするラグビー部の先輩が熊野古道中辺路を踏破したというFacebookの投稿に触発されて今年に入り熊野古道歩きを始めました。
 まだ「紀伊山地の霊場と参拝道」全長約600kmほどのうち120kmほどしか踏破していませんが、それとて一度では紹介しきれないので、きりのよいところで少しずつ紹介させていただきます。
 これから古道歩きを始めようと思っている方、一度日帰りで気軽に歩いてみたいという方の参考となれば幸いです。古道の多くの部分は山道で基本はトレッキングになります。なので地図やトレッキングシューズなどの装備や十分な水分の用意は必須です。アクセスもそれなりに不便です。
 和歌山県の主要駅などにある観光協会には和歌山県街道マップが置いてあり、道中の史跡や王子社が案内されています。熊野古道の歴史を辿る旅には必須のアイテムです。自動販売機やコンビニなども記載されているのでとても便利です。ただ、地図としてはイマイチで何度も道を間違えています。道標の整備状況も市町村によってまちまちなのでスマホ+GPSは必須です。
 街道マップはwebからダウンロードすることが可能です。
 公益社団法人和歌山県観光連盟のホームページより
 https://www.wakayama-kanko.or.jp/walk/nakahechi/kiitanabe.html
 古道の紀伊路、大辺路、小辺路、中辺路と高野山の参拝道には押印帳が用意されていて踏破すると証明書がもらえる仕組みになっています。伊勢路(こちらは三重県)にもスマホdeスタンプなるものがあります。長い行程ですので、こういった目標があった方がモチベーションが保てると思います。
 
さて、古道歩きの手始めに最も一般的な「中辺路」の紀伊田辺駅から熊野本宮大社を4日に分けて踏破してきましたので紹介します。
 
①2020年2月23日 紀伊田辺駅~滝尻王子
 早朝に大阪を出発しJR紀伊田辺駅周辺に駐車(1日700円)し7時にスタートしました。滝尻王子まで歩き滝尻14時発のバスで戻る予定です。
 前半は平坦な舗装路歩きが続きますが、後半は徐々に古道らしい地道が現れ徐々に標高も上がっていく約24.6km約7時間の行程です。
 途中コンビニなども多く軽装で歩けます。まだこの頃は外人さんがいました。 
 
万呂王子跡は梅林の中に 地点稲葉根王子付近 終点滝尻王子付近
 押印帳は事前に入手しておきたいところですが、webからダウンロードすることもできます。また、場所滝尻からの中辺路の押印帳だけは100円で販売しています。
https://www.wakayama-kanko.or.jp/worldheritage/stamp/index.html
 
 
②2020年3月7日 滝尻王子~継桜王子 18.2km 
 本来はテントを担いで1泊で本宮まで歩く予定でしたが、天候も悪かったので日帰りで分割することしました。正解でした。 
 webなどで調べると、途中の近露王子か継桜王子付近で宿泊して1泊2日であるくコースとして紹介されていますが、暑い時期にはかなりハードなコースです。ここからはトレッキングシューズが欲しいところです。
 早朝に大阪を発ち、前回終点の滝尻に駐車します。料金は無料です。
 ここからいよいよ本格的に山道になります。朝7時に出発、滝尻王子の裏手からいきなり急登が始まります。途中いくつかの集落を通りますが、3~4時間ほど民家のない山道を歩くところもあるので、山登りスタイルをお勧めします。途中の道の駅「熊野古道」には紀州名物めはり寿司も売っています。近露の集落は比較的大きな集落で宿泊施設もありますが、本宮まで残りを1日で到達するつもりなのであれば継桜王子まで進むことをお勧めします。
滝尻王子を出発
展望所  庭先でお菓子売っています
 道の駅中辺路で大休止 
継桜王子の人気の民宿 野中の清水
 継桜王子まで行ったら、山を下り野中の一本杉から15時00分発のバスで滝尻王子に戻りました。
 
(つ づ く)

“熊野古道の歩き方(その1)” への1件のフィードバック

  1. 本島 昭男 says:

     近況報告を投稿いただき、興味深く拝見した。ありがとうございます。
    続編も楽しみにしております。
     同窓会もコロナ禍で暫く活動できそうにないので、ホームページやフェイスブック等で会員同士の会話を楽しんでいきましょう。