2015年
2015年
2015年3月3日
「熊本城マラソン2015」快走記
第29回卒(S56年) 西岡 真司
2013年3月に大阪熊取町で開催された「くまとりロードレース(10K)」でマラソンデビューして以来、2年後の2015年にはフルマラソンに挑戦することを目標としていました。
記念となるフルは是非故郷で2月15日に開催される熊本城マラソンにしたいと思い、応募したところ運よく当選しました。
コースはスタート地点である鶴屋百貨店前から熊本市街を南下、川尻市街を通過して北上し、熊本港線の途中を折り返して再び熊本市街へ。最終はは標高40mの二の丸まで駆け上がり、ゴールとなります。
この2年間様々な大会に出場しましたが、公園の周回コース・河川敷コースばかりで、風景も単調となります。しかし市街地の一般道コースは広く、信号も車も気にすることなく走れるのが心地よく、ビル街から田園風景への変化もランナーにとっては飽きることがありません。
また熊本城マラソンは他大会と比較してもコース途中の給水所・トイレの設置場所が多いのが特徴で、安心してレースに臨めます。マラソンの楽しみの一つであるエイド(食べ物等)も豊富で、バナナ、塩飴は勿論のことアップルパイ、名物ドーナツ棒、イチゴもあります。わたしは完走することが目標でしたのでそれほど時間を気にすることなく殆どのエイドをおいしく頂戴しました。中でも中間地点の天明あたりで頂いたおにぎりが一番印象に残っています。
そして何よりも本大会で感激したのは沿道の応援の熱心さです。スタート地点の鶴屋前の歩道は隙間もなく応援で溢れかえり、田園風景となっても応援の姿は絶えず、拍手や声援を送ってくれます。連打する太鼓の響きやジャズの音も聞こえてきます。ランナーにとってこれらの応援は自分に対して送ってくれていると錯覚し、疲れを吹き飛ばしてくれます。
35㎞あたりでは歩き始めるランナーも目立ち始め、沿道からの「こら~! 走らんか~!!」という激励のヤジに対して、ランナーからは「きつかけん しょーなかたい!」という他人同士の遣り取りも熊本ならではです。
42.195㎞は私たち初心者にとってはとてつもない距離ですが、施設の充実とボランティアのアシスト、そしてなによりも沿道の応援により支えられて完走(5時間23分)できました。振り返れば途中で「諦め」の言葉が頭をよぎることはなく、常に楽しく走れた大会でした。熊本城マラソンは“ランナーを孤独にさせない大会”です。
本大会は今年で4回目となりフル、30キロ、4キロの三種目で構成されており、参加者は総勢13千人。フルマラソンは12千人の参加で完走率は93%とのことでした。ちなみに昨年の第3回大会ではあの市民ランナー川内 優輝選手が2時間10分14秒で優勝しており、その記録は今年も破られていません。
大会翌日は南阿蘇の休暇村で宿泊し、温泉に浸かり馬刺しと地酒で舌鼓。来年の熊本城マラソンでは壮大な目標であるサブフォー(4時間切り)を静かに心に誓いました。