活動報告

活動報告

令和6年度武夫原会チャレンジ支援事業の実施報告

 武夫原会チャレンジ支援事業は、熊本大学文学部・法学部の「50周年記念基金」事業の一環として、文学部、法学部、大学院社会文化科学教育部の学生・院生の意欲的な計画を経済的に支援する趣旨で、令和6年度より開始されたものです。
 令和6年7月に事業を公募し、審査の結果3件の事業が採択され、各事業30万円が支給されました。
 各事業終了後、令和7年3月24日事業報告会が開催され、各事業の実施概要、意義や結果、今後の課題や展望などが報告されました(報告内容は下表の通り)。
 事業名 事業実績等
① 東南アジアでのグローバル化
(法学部2名)
  • ベトナムとタイの2カ国を訪問。ベトナムでは、ホンダベトナム本社の見学や大学でのアンケート調査を実施。タイでは、NPO法人との連携、シーカー財団の訪問、スラム街での調査などを実施。
  • 多文化共生のメリットとリスク、今後の熊本のため外国人労働者が求める労働環境の改善の重要性、若い世代との交流促進の必要性などについて学ぶことができた。
② アメリカ西海岸から学ぶ持続可能な日本社会
(法学部2名)
  • アメリカ合衆国ボストンでのインターンシップに参加(受入側の事情から東海岸に変更)。
  • 約1週間、マサチューセッツ州ボストン市で活動を行い、州立大学訪問では、トランプ政権下での留学生に対するヘイトクライムの懸念など政治状況について学んだ。また、市庁舎訪問では、人口65万人の都市に対して市議会議員が13人という少なさや、マイノリティの意見も適切に反映される仕組みを観察し、議員の多様性や移民の多い都市特性について理解を深めた。なお、物価の高さにもショックを受けた。
③ エネルギーをめぐる『自治』のあり方を考える ─原発を住民投票でとめた『公営』の電気事業者、SMUDについて学ぶ─
(大学院1名)
  • ボストンでのインターンシップに参加(事業②と同様)。
  • ボストン大学の大学院生と意見交換を行い、トルコ、ミャンマー、米国といった多様な出身の学生との対話を通じて、環境問題や社会的課題に対する国際的な視点を得ることができた。
  • ボストン市議会では、13人で構成される議会の特徴を説明。毎週水曜日に開催されるシティミーティングの仕組みや、議員の提案(File)、決議(Resolution)の制度について理解が進んだ。日本の地方議会との比較において、市議会と行政職員との関係性や、より開放的な議場の雰囲気が特徴的であった。
 報告会では、深町会長や村田顧問から、学生時代のこうした経験はきわめて貴重であり、ぜひ今後の活動に役立ててほしいとの激励が寄せられました。
〔広報担当:坂田・澁谷〕
s